なぜ、広告運用で「月1000万稼ぐ天才」を育てるのは不可能なのか?

マーケに強い事業者なら「広告運用で新規獲得に必要なことを全部一人でやって、大きな利益を稼ぐ(自分のような)天才を育てたい」って誰でも一度は思ったことがあるはず。
僕も昔はそうでした。でも、結論から言うと、それはかなり難しいです。
そもそも、セールスライティング、デザイン、データ分析っていう、専門性がバラバラなスキルを全部トップレベルにまで行こうと思ってる人間はいません。
「やりたいです!」って言う奴はいくらでもいます。
でも、そのために毎日勉強して、仕事して、休みの日も、彼女と遊んでいる時ですら、仕事のことを考えてる、、、
今読んでいるあなたはこういう行動をしていると思いますが、世の中こんな行動している人は、ほとんどいません。
それに、莫大なコストと時間をかけて万が一育成できたとしても、その人は確実に独立します。
だって、会社にいるより自分でやった方が儲かるんだから、当たり前の話です。結果、会社にはノウハウも残らず、またゼロから育成を始めることになる。
「60点の人材で勝つ」という、一見正しそうなワナ

この「天才育成は無理ゲー」という現実に気づいた人が次に行き着くのが「60点の人材で勝てるチームを作ろう」という考え方です。業務を細かく分解して、「型」に落とし込み、チームとして成果を出そうとする...
このアプローチ自体は、間違ってません。一人に依存するより、よっぽど再現性がある。でも、僕からすると、この「型化」というアプローチこそが、広告運用で勝てない根本的な原因になってるんですよね。
なぜなら、現代の広告運用の勝敗を分けるキモは、ほぼ100%「クリエイティブ」だからです。

媒体のAIが進化して、ターゲティングや入札調整みたいな「運用」部分での差はほとんどつかなくなってますよね?
じゃあ何で差がつくかと言えば、人の心を動かす動画、静止画、ライティングといったクリエイティブの質と量。これだけです。
で、このクリエイティブ制作っていうのは、本質的にアートとか発明に近い、ゼロからイチを生み出す属人性の塊なんですよ。
これを「60点の人材」で回せるように「型化」しようとすると、どうなるか?
結局、過去に当たったパターンの焼き増しか、どこかで見たような表現しか作れなくなる。これじゃあユーザーにはすぐ飽きられて、CPAは無限に上がり続けます。
つまり、広告運用というビジネスのど真ん中のコアであるクリエイティブを型化した時点で、勝負には勝てない。結果としてチームに任せられるのは、入稿作業やレポーティングといった価値の低い「周辺作業」だけになる。
これじゃただの下請け作業チームで、高い利益なんて出るわけがないんですよね。
じゃあどうするのか?キモだけ握って、あとは全部捨てる

結論、こうです。事業のキモ(クリエイティブ)だけは自分で握り、それ以外の全てを「歯車」として人に任せる。そして、その最高の舞台が「自社ビジネス」なんです。
広告運用代行だと、クライアントごとに全く違うコンセプトのクリエイティブをゼロから考え続けないといけない。こんなの天才しかできず、事業拡大は難しいです。
でも、自社ビジネスなら、「自分の商品」というたった一つのコンセプトに対して、深く、集中的にクリエイティブを考え続ければいい。これなら、オーナー一人の才能とリソースを最大限に活かせます。
僕が推奨する、本当に勝つためのステップはこれです。
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✅ステップ1:自社ビジネスを立ち上げる
まず、自分が心から売りたい、コンセプトを誰よりも深く理解している商品を一つ持つ。これが全ての土台になります。
✅ステップ2:キモである「クリエイティブ」だけ自分で握る
商品コンセプトに基づいた、人の心を動かす広告クリエイティブの企画とディレクション。この事業のエンジン部分だけは絶対に手放さない。 自分でやるんです。
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世の中のトレンドや、競合のクリエイティブを分析する(自分)
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自社商品のコンセプトに沿った、新しい切り口の広告LPを企画する(自分)
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その企画を元に、具体的な制作指示書を作る(自分)
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ここが最も価値の高い仕事です。
✅ステップ3:それ以外の全てを「歯車」に任せる
そして、企画したクリエイティブの量産作業(表現の部分なので1年〜3年やってれば十分できるレベルのライティング、デザイン作成、動画編集)広告の入稿・監視、カスタマーサポート、受発注といった、型化できる全ての業務を60点の人材に任せる。
彼らは「歯車」なので、一定まで育ってくれれば十分。再現性を持って育つ範囲まで育てば、十分にビジネスが成り立つように事前に設計をして、そこまでしか期待しないようにしましょう。
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広告運用の本質はクリエイティブです。その本質から目を背けて「誰でもできるように」と型化に逃げた瞬間に、ビジネスとしては負けが確定します。
最も価値のあるコア業務に自分の才能を集中させ、それ以外を仕組み化して人に任せる。この理想的な形が、「自社ビジネスのオーナー」になることだと、僕は思ってます。
PS.自分でクリエイティブを作れるかつ、小規模で大きな利益を稼ぐことを目指すなら、少数精鋭でWEB広告代理店やるので十分だとは思います🙆
PPS.若い運用者で「コンセプト」を先に学びたい人もいるだろうけど諦めるべき。コンセプト確定している上での短尺クリエイティブすら当てられないなら考える範囲が段違いに広い「コンセプト」は絶対にできない。まずは与えられた仕事で圧倒的な成果を出そう
PPPS.働いている側は気付きにくいけど、経営者からしたらある程度歯車にさせた方がラク。逆に言うと、成果を出したら色々チャレンジさせてくれる会社は神。経験値を大量に積める稀有な「はぐれメタル」みたいなもの。もし、そういう会社にいるなら必死で働こう。それが将来の自分の糧になる。
PPPPS.「自社をブランディングして売れやすい案件だけを受注」→「型化した対応で稼ぐ」こういう代理店もあるみたいですが、あんまり面白くなさそうなので、僕は好きじゃないです。でも、家庭を優先したい人とかは、そういうところで働くと良いと思います。